ベガと、その周辺 (202307-山梨育樹祭記念広場遠征)

先日の山梨育樹祭記念広場で撮影した星野写真の2枚目です。

 

夏に遠征したらまず誰しもが見るであろうこと座のベガ。ただ、その強烈な明るさゆえにカメラを向ける人はあまり多くないのではないでしょうか。

ということで、や座と同様なんとなーく撮影しました。露光時間もわずか15分。

ベガ
Lens: AI AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED (光軸不良品)
Camera: D810A
Mount: TAKAHASHI P-2S (AMD-1NC)
Exposure: ISO 640 / SS 180 sec × 5
Filter: 自作十字クロス

フードにつけたテグス製の十字クロスが撓んでいたのか、ベガの光条が割れてしまいました。残念。次回は定期的に締めなおします。

星座線入れてみた

初めはベガを中心に据えた構図で撮影しようと思っていたのですが、導入途中カメラのファインダーをのぞいているときに星の集まりが見えたので、それも含めるような構図に急遽変更しました (写真右下)。

 

後ほど研究室の観望会に参加して知ったのですが、実はこの領域、眼視ではよく観望される "二重星エリア" のようです。

こと座のダブルダブルスター (こと座 ε 星)

この写真ではただの2重星にしか見えませんが、眼視機材で強拡大するとそれぞれの星がさらに重星になっており、全体で4重星となっていることを確認できます。自分の場合、FOA-60QとPENTAXのSMC XL 5.2mmとの組み合わせで、それぞれの重星を分離して観察することができました。ただ、シーイングが良い日でないと分離するのは難しいかもしれません。

こと座 ζ 星

これも二重星。4等星と5等星らしいですが、これは眼視でもかなり地味。。

こと座 δ 星

こちらも二重星。明るい方でも4~5等星 (変光星) なのでやや暗めですが、眼視ではこのあたりに星が集まっているのがわかります。別に星団とかではないようですが、キラキラして綺麗です。 ζ 星よりは見甲斐があります。

 

巷では、星雲ではなく星だけをメインに撮影した写真を「地味天」と呼んでいたりしますが、個人的には以前から魅力を感じていました。今回も、地味天撮影によって3つも自分の知らない天体に触れ、眼視の楽しみもより一層増しました。